この記事ではCNA/RNの勤務形態についてお伝えしていきます。
総合病院の場合、日本では主に2交替制か3交替制でシフトが組まれ、土日関係なく働いている看護師さんが多いのではないでしょうか?私自身も看護師時代は3交替制で土日休みは中々取りづらかったのを覚えています。
また、看護助手さんは概ね日勤勤務で夜勤は月に1回程度というのが多いのではないでしょうか?
RN/CNAはシフトアレンジが出来る
アメリカでもRN/CNAの出勤はシフト制です。しかし日本とは異なる点があります。
- 勤務時間・曜日の希望が出せる
- 交代で土日休み・土日出勤がある
- 時給制であり、給与は隔週振り込まれる
ヘルスケア領域では上記条件を満たしている施設が多いのではないかと思います。細かい条件は施設によって異なりますが、私が働いているウィスコンシン州の総合病院では以下のような特色があります。
- フルタイム条件が週32時間(0.8FTE)以上
- 2週に1回は土日出勤があるが、2週に1回は土日休みがある
- 雇用条件下で勤務スケジュールをアレンジできる
- 勤務スケジュールアプリを使って、人手不足のシフトを追加して働くことが出来る
では上記をかいつまんで説明していきます。
1. フルタイム条件が週32時間(0.8FTE)以上
日本では社保などの福利厚生を活用するには、基本週40時間勤務ですよね。アメリカでは0.8FTE、0.9FTE、1.0FTEというものがあり、週32時間・36時間・40時間から勤務形態を選択することが出来ます。私は0.8FTEを選択し、健康保険や401(k)などの福利厚生を活用させてもらっています。
※FTE=Full Time Employeeの略称
2. 2週に1回は土日出勤があるが、2週に1回は土日休みがある
私の働く病院では、週末出勤と週末休みが交互にやってきます。3週間に1度の週末出勤を条件とする病院も見たことがあるため、週末出勤・休みに関しては病院によって様々であるようです。
そのためプライベートのプランも立てやすく、週末休みの家族との時間も大切にすることが出来ます。
3. 雇用条件下で勤務スケジュールをアレンジできる
日本では師長/副師長など上司が病棟スタッフの勤務表を作成し、病院によっては希望休は〇日まで、とルールが定められているところもあるのではと思います。
アメリカの病院は勤務スケジュールに非常に柔軟であり、2週間の内指定時間以上(0.8FTEの場合2週間で64時間)働けば、勤務時間帯や曜日をアレンジすることが出来ます。私は基本8時間勤務+日勤・準夜・深夜全てOKを出しているので、2週に1度は週末に深夜勤、他は平日に準夜勤がぼちぼちあるスケジュールが多いです。
しかし中には、0.9FTE(週36時間勤務)の方で、2週間の内12時間勤務(夜勤)を6日連続で働き、残りの8日を連休とするスタッフもいます。日勤のこの曜日だけ、準夜勤だけ、というスタッフも多くいます。
このようにプライベートに合わせて勤務時間やスケジュールの希望が出せる点がアメリカ保健領域で働くメリットです。
4. 勤務スケジュールアプリを使って、人手不足のシフトを追加して働くことが出来る
日本で看護師をしていた頃はシフト表が出ると紙面で確認していましたが、アメリカではアプリが基本です。更に面白い点が、各勤務帯で必要数のスタッフがいないことがよくある、ということです。しかし考えてみれば、従業員が好きな曜日・時間帯に自由に働いているため、自ずとスタッフが少ない曜日や時間帯が出てきてしまいます。
人員不足を補うため、私の働く病院では「この時間にシフトを入れてくれたら+〇ドル!」とボーナスが貰える制度があります。更にフロートRN/CNAといい、所属している部署ではなく他部署で毎シフト働くことを選択すると、基本時給+〇ドルと賃金が上がる制度もあります。
そのため、「あ、この日暇だからシフト入れちゃおう♪」とアプリで簡単にシフトを入れることができ、更にはボーナスまで貰えることもあるのです。
デメリットはあるの?
非常に柔軟にシフトがアレンジできる環境ではありますが、デメリットもあります。
有給(PTO=Paid Time Off)は勤務時間量に比例する
私も実際勘違いしていたのですが、アメリカはヨーロッパのように1か月~2か月大型の休みが貰える!ということはありません。連休を獲得するには、有給=PTOを使用する必要があります。
しかしこのPTO、日本のように年度初めにまとまった期間貰えるわけではありません。勤務時間量を元に給与日に付与されます。
私の場合、2週間で凡そ5~6時間程度しかPTOが溜まらないため、大型連休をもぎ取りたい場合はコツコツPTOを溜めていくしかありません。
こちらは余談ですが、先日COVID-19に罹患し出勤停止になった際は病休ではなくPTOが消費されてしまい、悲しい思いをしました。1日分(8時間)のPTOを得るためには1か月半働かないといけないため、計画的にPTO貯蓄・使用を考えなくてはいけません。
PTOを使用せずに休みが欲しい場合は、代理スタッフを探さないといけない
ではPTOがゼロで休みが欲しい場合どうしたら良いのか。
そのシフトを働いてくれる同僚を探すしかありません。しかしここはアメリカ、シフトのトレードは当たり前の文化として受け入れられており、頻繁に「次の土曜日の日勤、私の代わりに働いてくれない?」「私の〇日のシフトとあなたの〇日のシフト交換しない?」と交渉が行われます。
中々代理で働いてくれる同僚が見つからない場合もあるため、どうしても見つからない場合は、当たり前ですが自分で働かなくてはいけません。
以上、アメリカRN/CNAのシフトの特徴についてお伝えしました!
次回はCNAの1日のスケジュールについてお伝えしていきます。