米RNライセンス取得へのステップ:NYSEDの申請

看護助手

アメリカの看護師免許を取得するためには、いくつかのステップが必要です。

  1. TruMerit(CGFNS)での書類申請
  2. 州の看護委員会(BON:Board of Nursing)での審査
  3. ATT(受験番号)の申請
  4. NCLEX-RN受験
  5. (必要な方は)別の州へのエンドーズメント

この記事では、「2. 州の看護委員会(BON:Board of Nursing)での審査」「3. ATT(受験番号)の申請」に関する体験談を紹介します。


1.TruMerit(CGFNS)での書類申請の記事が気になる方はこちらからどうぞ

NCLEX勉強法&おすすめ教材が気になる方はこちらの記事がおすすめです👇

4. NCLEX当日の流れと体験談が気になる方はこちらをどうぞ👇

5. エンドーズメントについて知りたい方はこちらを是非読んでみてください👇


NYSEDって何?

NYSEDはNew York State Education Departmentといい、NY州のキャリア教育や免許を管轄している機関です。RNライセンス申請する私たちにとっては、看護協会のような役割をしていると思って大丈夫です。

TruMeritでの審査が完了すると、自身のケースが州の看護協会に送られるため、看護協会で再度審査を受ける必要があります。

え?TruMeritで審査終わったばっかりなのに、また審査?!

そうなの。でもNYSEDでは、TruMeritの時に提出した書類提出類はないよ!やることは2つ。NYSEDが指定する研修を受けること、そしてお金を払うこと。

またお金払うのか~。でも書類申請がないなら大分楽かも!

そうだね。TruMeritの審査中にNYSEDのアカウント登録をすると時短になっておすすめだよ。でもアカウント登録するためには、NYSEDが指定する必須研修を受けないといけないんだ。今日はその研修についても詳しく説明するよ!


NYSED指定の必須研修とは

ニューヨーク州では、RN(正看護師)免許を取得する際に、NYSED(New York State Education Department)が定めた2つの研修を受講する必要があります。

  • Child Abuse(児童虐待)研修
  • Infection Control(感染対策)研修

NYSEDのアカウントを作成する段階で、これらの修了証をアップロードする必要があるため、登録前に受講を完了させておく必要があります。

どこで研修を受ければいいの?

研修は基本オンラインが多いです。NY州が認定した複数の教育機関・団体によって提供されています。
ひとつの機関が一括で提供しているわけではないため、受講者は自分で研修会社を選び、受講・修了証の取得を行います。

これらの研修は1つの機関が請け負っているわけではなく、NY州が認定した複数の教育機関・団体によって提供されています。
50社以上の教育機関や会社が独自の研修を販売しており、受講者は自分で気に入った会社を選択し、受講する必要があります。

内容や料金、形式(動画/テキスト)、テストの回数制限・テスト合格点などが各社で異なるため、自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。

私は情報収集に1週間ほどかかりました…😂

NYSEDのInfection control研修のProviders listはこちら:https://www.op.nysed.gov/about/training-continuing-education/infection-control

【体験談】実際に私が選んだ研修と感想

Infection Control研修:New York State Nurses Association

Infection ControlはNew York State Nurses Associationの研修を購入しました。その機関を選択した理由は以下です。

  • 州の看護協会が運営しており信頼性が高い
  • 研修価格が$25と比較的リーズナブル
  • 修了証がNYSEDに自動で送付される

上記メリットは非常に魅力的だったのですが、受講してみて以下の点が気になりました。

  • 全編テキスト形式(動画なし)
  • 修了テストは無制限ではなく、2回という制限付き
  • テスト問題は20問、合格ライン80%以上

どの研修も動画と資料のハイブリット形式かなと思っていたのですが、New York State Nurses Associationは全てテキストでの学習スタイル。

まるで分厚いガイドラインを読んでいるかのようなスタイルであり、視覚・聴覚情報が欲しい私にはやや辛い形式でした😂

約4時間程度のコースのようでしたが、あまり集中できず、半日かけてようやく修了テスト合格まで辿り着くことが出来ました。

尚、テストは2回しか受けられないため、時間をかけながら回答しました。時間制限はありません。

上記理由から、Child Abuseは動画タイプの研修を選択しようと決めました。

Child Abuse研修:Making the Tough Call

こちらは、よりやさしく・楽しく受けられる研修を探して選びました。理由としては、

  • 動画形式の研修が受けられる
  • 研修費用が$5であり、破格の値段である($10支払い、$5キャッシュバックがありました)
  • 修了テストの合格ラインが70%以上であり、やや緩めの設定

実際に研修を進めてみると、プレテスト⇒動画研修(約2時間)⇒テストという構成であり、楽しみながら受講することが出来ました。尚、プレテストと研修後のテストは全く同じ内容のため、楽々合格することが出来ました。難易度もかなり低い印象です。

修了証はとても簡素ですが、これでNYSEDの申請に進むことが出来ます。


研修後にNYSEDのアカウント登録をしよう

Child Abuse研修とInfection Control研修が修了したら、いよいよアカウント登録です。
アカウント登録では、TruMeritでプロフィールを埋めた時と似た感じでプロフィールを埋める必要があります。

プロフィールを埋めて審査費用を支払えば、あとは審査完了を待つだけです。
NYSEDの審査は2025年3月時点で約1か月程度かかりました。

州のBONの審査が完了すれば、いよいよATT(受験番号)を取得・受験日の予約が出来るようになります。


ATT (Authorization to Test)の取得と注意点

NY州でNCLEX-RNを受験するには、NYSEDの審査完了後に「ATT(受験番号)」を取得する必要があります。
メールの案内通りに進めば問題なくATTを取得することが出来ます。取得方法は簡単ですが、取得する時期には少し注意が必要です。

NY州のATTは「取得から●ヶ月以内に受験」と制約がある

日本の看護師国家試験と異なり、1年に何回も受験できるのがアメリカです。
しかし、ATT取得時に注意が必要なのが、州によっては「ATT取得後、数か月以内にNCLEXを受験しなければならない」という制約がある点です。

私が調べた限りでは、いくつかの情報源で、「ATTを取得したら3か月以内に試験を受けないといけない」という記述が多く見られました。実際にATTを申請した所、「6ヶ月以内に試験を受けなければならない」に延長されていましたが。

そのため、受験日から逆算してATTを取得することをおすすめします!

(※各州や時期によって異なる可能性があるので、最新情報は公式で確認を!)

試験日・会場の予約は早めに!

フレキシブル大国・アメリカは毎日試験を実施していると思っていた私。
「万全の状態で受験したい!」と思い、生理周期まで計算して「この日にしよう!」と具体的な日程を決めていたのですが、

いざ予約してみると、希望通りにいかないことが判明。

  • 会場の選択肢は都市部のみ
  • 試験日の選択肢は1週間に1~2日程度しかない
  • 思っていたよりも予約枠が少ない…!

それもそのはず、1回の受験枠は10~20名程度であることが受験日に判明。(もちろん場所やシーズンによって異なると思いますが。)

更に、私が受験した7月上旬は、アメリカの大学卒業シーズン(5〜6月)と微妙に重なるため、
春〜夏はNCLEX受験が非常に混み合う時期なのかなと思います。

そのため、アメリカで5~7月受験予定の方は、早めに予約することをおすすめします😊


おわりに

いかがでしたでしょうか。

NYSEDの申請ステップ~ATT取得までイメージが掴めましたか?
ATT取得まで漕ぎつければ、あとはNCLEXを受けるのみです。必ず努力は報われることを信じ、頑張ってください😊

ご質問がある方はお気軽に「お問合せ」欄からご連絡ください。

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