こんにちは、Rihoです!
突然ですが、みなさんは「香り(アロマ)が看護の一環として使われる」って聞いたことありますか?
日本で看護師として働いていた頃、正直そんな場面にはほとんど出会いませんでした。でも、アメリカでは「香り(アロマ)」が意外と身近な看護アプローチとして活用されてるんです。しかも、CNA(看護助手)の私たちが現場で日常的に使うことも。
今回は、実際に私が働く病棟でよく使われている“香りのアロマパッチ”を3つ紹介しながら、どんな場面で使うのか、そして香りの効果についてもお伝えしていきます!
アロマパッチって何?
アロマの香りがついた小さなパッチ(シール)で、病衣やシーツにペタッと貼るだけ。
点滴みたいな侵襲もなく、誰でもすぐに使えるのが魅力です。

アメリカでは”Aromatherapy Inhalation Patch”という名前で販売しています。GoogleでAromatherapy Inhalation Patchと検索したら、すごい沢山香りパッチが出てきたので、具体的なイメージを持ちたい方は調べてみると良いかも😊
使用方法は上記写真のアロマパッチを製造している会社のWeb(Whndmere Naturals)に動画が載っているので、そちらを参照してみてください!動画はこちらから
実際、CNAとして働いていて
「この患者さん、○○の状態だから、△△の香り持ってきて!」と指示されるのは日常茶飯事。
香りがケアの選択肢の一つとして自然に存在してるのがアメリカ流です。
実際に使われている香り3選
① ペパーミント(Peppermint)

スッとする爽やかな香り!
排尿を促す効果があるとされていて、特に「膀胱留置カテーテルを抜去したけど、まだ自尿が出てない…」という患者さんによく使われます。
「自尿が出るように促すならペパーミントでしょ!」って感じで、RNの第一選択になりつつあるといっても過言ではないくらい出没頻度が高いです。
ちなみにそれでも自尿が出ない患者さんへの介入としては、
「トイレ横の洗面台の水をチョロチョロだして!聴覚的・視覚的に刺激になるから!」
「湯と水に交互に手を浸かってみると自尿が出るらしいから、ちょっと患者さんの所行って試してきて!」
そんな非侵襲的介入を過去に実施したことがあります😂
医学的には?
ペパーミントの香りには、副交感神経を刺激して膀胱の収縮を促す効果があるという説もあります。また、リラックス効果や鎮痛作用があるため、排尿を助ける環境作りに一役買っているようです。
② ジャスミン(Jasmine)

優雅で甘めの香り。
主に「不眠」や「入眠困難」に対して使われます。
「眠れない」と訴える患者さんに、リラックスしてもらう目的で使うことが多いです。
とはいえ、個人的には「これ貼ったらすぐ寝た!」ってほどの効果はまだ見たことありません(笑)
でも、ジャスミンの香りってリラックス効果がとにかく高いので、精神的に落ち着く患者さんは多い印象です。
医学的には?
ジャスミンの香りには鎮静作用があり、自律神経を整える効果が期待されています。アロマセラピーの世界では、ストレス緩和・不安軽減に広く使われています。
③ マンダリン(Mandarin)

フレッシュでほんのり甘い柑橘系の香り。
「興奮している患者さんに使えるよ」とよく言われるけど…
正直、私はまだ実際に使ったことがありません。でも個人的には一番好きな香りです😊
ただ、ナースたちの間では「落ち着かないときにはマンダリン」という認識があるみたい。
医学的には?
マンダリンの香りには抗不安作用や鎮静作用があるとされ、特に小児や高齢者の情緒安定に用いられることもあります。アロマパッチとして貼ることで、気分を穏やかに整える効果が期待されています。
アロマパッチ、ここがいい!ちょっと残念!
アロマパッチのいいところ
アロマパッチのちょっと残念なところ
ちょっとした「あるある」エピソード
香りパッチはシールみたいな感じなので、お手軽に利用できますが、剥がさないスタッフが多いのがアメリカン😂そのため…
- たまにベッド柵にまで貼られている
- 洗濯された病衣にパッチが残ってて、剥がすのがちょっと大変
もう宝探しレベルで出てくることもあります笑
余談:看護とアロマのちょっとし雑談「Wyndmere Naturals」って?
私の病棟でよく使われているアロマパッチは、「Wyndmere Naturals(ウィンドミア・ナチュラルズ)」というアメリカのアロマブランドの製品です。
この会社は、エッセンシャルオイルやアロマパッチなど、医療や福祉の現場でも使いやすい製品を多く展開しています。公式サイトでは「アロマセラピーが心身の健康をサポートする」という考え方のもと、質の高い製品づくりに取り組んでいることが紹介されています。
上記紹介した3つ以外にも、「Anxiety release(不安軽減)」「Nausea relief(吐き気改善)」「Sleepy restful(入眠サポート)」などの香りがあります。
中には「Breathe ahh!」という商品もあり、アメリカのユーモアも兼ね揃えていますね😊
さらに「MRI and Surgery Safe」の商品もあり、閉所恐怖症でMRIが苦手な患者さんにもリラックス効果として使用できる!と驚きました。
実際、アメリカではこのような自然療法を“ケアの選択肢の一つ”として取り入れている病院も多く、看護師やCNAが香りを活用できる環境が整っているのも魅力のひとつと感じます。
入院というのは想像以上に精神的負担になるものなので、気持ちを落ち着かせる、慣れない環境でもリラックスする、不安を軽減する、そんなアプローチが出来るアロマは、薬や処置では手が届かない部分のケアが出来るという点で、私自身もすごく共感しています。
おわりに:香りも立派な看護ケア!
「香り」って一見、ただの癒しに見えるかもしれませんが、アメリカの医療現場ではしっかりとケアの一環として取り入れられています。
日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、これからはもっと注目されてもいいんじゃないかな?と思う今日この頃です。
アメリカの病院で働いている方、働く予定のある方、もしくは入院になってしまった方😂などは、是非試してみてくださいね!