アメリカの病院でよく見る飲み物たち🍹CNAとして働いて気づいた意外な定番とは?

看護助手

こんにちは、リルです!
今日はアメリカの病院でよく見かける「飲み物」についてお話しします。

みなさん、日本の病院で「飲み物」といえば何を思い浮かべますか?
ポカリ?お茶?白湯?
売店がある病院も多いと思いますが、基本給湯器からお水かお湯、緑茶、ほうじ茶が出てくるため、配膳の度に飲み物を聞いて走って患者さんに飲み物を届けた記憶があります。

私はアメリカでCNAとして働き始めて、病院内の飲み物のバラエティにとっても驚きました。「スタリ―が欲しい!」「この患者さんには水じゃなくてゲートレードを飲んでもらってるよ」など。
発音の問題なのか、私の知識不足なのか…最初は正直「なんだそれは?!」とおどおどしてました😂

でも今では「これを持っていけば間違いない」ってドリンクたちが、ちゃんとあるんです。
今回はそんな“アメリカの病院での定番ドリンク”を、日本との比較もしながら紹介します!


アメリカは病棟内にミニキッチンが当たり前!

日本では患者の部屋にミニ冷蔵庫があり、持ち込み食可能な患者さんはジュースやお菓子など入れて嗜んでいますよね。

でもその冷蔵庫、実は「TVカード」を購入しないと利用できないことが多いのです。

🖊日本の病院にある「TVカード」って?

日本の病院では、入院中にテレビや冷蔵庫を使うための専用プリペイドカード=「TVカード」というシステムがあります。

1枚1,000円前後で販売されていて、病室のテレビや冷蔵庫に挿入することで利用が可能。
テレビを見る時間や冷蔵庫の使用に応じて、カードの残高が少しずつ減っていく仕組みです。

病棟内の自販機や売店で購入できることが多く、入院生活を快適に過ごすための日本独特のシステムとも言えます。

アメリカの病院では、室内に冷蔵庫はありません。その代わりに病棟内にミニキッチンがあります!
ちょっとした軽食・ドリンクならいつでも嗜めるシステムです。

「この患者さんがこのドリンクを飲んだ」なんていちいち記録しないので、恐らく病棟内キッチンのものは全て無料だと思います。


病院に必ずあるフルーツジュース4選🍎

ミニキッチンにはフルーツジュースを完備しています。
実はアメリカでは「低血糖→フルーツジュースもしくはソーダを飲んでもらう!」という院内マニュアルがあるため、フルーツジュースはマストなのです。

ちなみに、日本の場合は「処方されたブドウ糖タブレット経口投与」もしくは「50%ブドウ糖液20mlIV投与」などがメジャーだと思います。少なくとも「ジュース」選択はありませんでした💦

そんなアメリカ病院のマストアイテム・フルーツジュースは数種類常備されていることが多いです。
私の働く病院では、以下4種が常備されています。

  • オレンジジュース(低血糖時の定番)
  • アップルジュース(一部のリピーターに大人気)
  • クランベリージュース(人気No1フルーツジュース!)
  • プルーンジュース(便秘時のお助けマン)

アメリカの大定番!クランベリージュース

クランベリーって、日本だとあまり馴染みがないですよね。
私もSex and the Cityの主人公・Carrieが大好きなカクテル・コスモポリタンを作る時しか購入したことがありませんでした。日本だとクランベリージュースがマイナーすぎて、スーパーで探すのも一苦労だった気がします。

しかし私の働く病棟ではフルーツジュースの中で人気No1くらいリクエストがあります!!!
患者さんだけじゃなく、スタッフも普通に大好きでよく飲んでいる所を見かけます😊

便秘対策に大活躍!プルーンジュース

もうひとつ、私が驚いたのはプルーンジュース
こちらは患者さんのリクエストよりも、便秘対策で大活躍します。

循環器病棟だと、術後に便秘で苦しむ患者さんも多いのが現状です。しかも心臓疾患の治療中・治療後に「便をいきむ」という行為はあまりおススメされないため、患者さんの多くが便軟化剤や緩下剤を処方されます。
しかし、薬剤を使用しても効果がない場合もあるため、そんな時はプルーンジュースが大活躍!
RNからもよく「Can you bring some prune juice to 〇〇?」と指示があります😊

【余談】プルーンジュース+バター?アメリカの便秘対策ドリンク

アメリカの病院や介護現場では、ちょっとユニークな便秘対策として「プルーンジュース+バター」の組み合わせが紹介されることがあります。

その名も“Prune Butter”“Hot Prune Juice with Butter”などと呼ばれることも。

若いRNは知らないようです。ママ世代以上の大ベテランRNが裏の手!のように苦しむ患者さんをケアするために提案することが多いようです。

作り方はとてもシンプル:
プルーンジュースを温めて、その中にバターをひとかけ入れて溶かし、飲むだけ。

この組み合わせがアメリカベテランRNに支持される理由は:

  • プルーンの自然な下剤作用(ソルビトールや食物繊維)
  • バターの油分で腸の滑りをよくする

という、Wの効果で排便を促すという発想から来ているようです。
特に高齢者や慢性便秘の患者さんへのナチュラルな選択肢のひとつとして紹介されることも。

もちろん医学的に明確な効果が保証されているわけではありませんが、「すっごい沢山出たよ!!!」と即効性を目の前で見ました。恐るべし、プルーンバター。

味は……正直好き嫌いが分かれますが、「便秘をどうにかして!!!」という患者さんに提案してみるのもいいかもしれないですね😊


アメリカ人の必需品・ソーダ

日本や中国などアジアでは「食事にはお茶」
フランスでは「食事にはワイン」
そんな勢いで、アメリカでは「食事にはソーダ」を嗜む人が非常に多いです。

患者さんの食事を下膳すると、肌感で80%の確率でソーダの缶を見かけます。残りの20%は牛乳とフルーツジュースだと思っています笑

ソーダといっても、アメリカではバラエティに溢れています。更に「Regular」と「Diet」があるため、患者さんから「コーラ頂戴!」と言われたらシュガーフリーかどうかを聞かなくてはいけません😂

私の働いている病院のミニキッチンやルームサービスで利用できるソーダは以下です↓

  • Coke
  • Pepsi
  • Starry(レモンライム系ソーダ)
  • Mt. Dew(見た目エナジードリンク、中身メロンソーダ)
  • Ginger Ale
  • Root Beer

レモンライム系ソーダの裏話

日本でもレモンライム系のさわやかなソーダって人気ですよね。スプライトやCCレモンなど、特に暑い日にはすごく美味しく感じたな~と思います。

アメリカでレモンライム系というと「Sprite(スプライト)」が定番です。
でも「Spriteください」と言われても、病院によってはSprite自体を扱っていないことも。実際私の勤める病院では扱っていません。

そんな時、当初の私は「え!どうしよう!スプライトないよ!」と患者さんに謝っていたのですが、今では対応が違います

そんな時は、代わりにStarry(スタリー)7UP(セブンアップ)Lemon-Limeを渡せばOKです。
どれも同じようなレモン・ライム味なので、大きな違和感はありません。

今では「Spriteちょうだい!」「OK!はい、どうぞ!(Starryを渡す)」というやり取りでも大丈夫だということに気付き、心持ちが大分楽になりました。尚、この対応でクレームが入ったことはありません💛笑


アメリカのスポドリの定番・Gatorade

アメリカにいると「Gatorade(ゲートレード)」という言葉をちょこちょこ耳にします。
実はこれ、スポーツドリンクとしてだけじゃなく病院でも頻繁に使われる清涼飲料水です。

日本のポカリスエット的な位置づけで、水分補給やElectrolyte補充に使われることもあります。
日本で例えると「ポカリに味と色を濃くしてガツンと甘くした感じ」

グレープ、レモン、ストロベリーなど味のバリエーションが多く、患者さんによって好みが分かれます。ミニキッチンでは1種類しか対応していないんですけどね😂

【私のおススメ】Propel(プロペル):ゼロカロリー派のためのGatorade系ドリンク!

Propel(プロペル)は、Gatoradeと同じ会社(PepsiCo)が出している、ビタミン入り・ゼロカロリーの水分補給ドリンクです。アメリカに来てコロナやノロウイルスに感染したのですが😂、そのたびにお世話になっています。

スポーツドリンクとしての機能性はありつつ、糖分がほぼゼロなので、「甘ったるいのが苦手…」「でも水だけじゃ物足りない…」という人にピッタリです。
おススメポイントは:

  • カロリーゼロ、砂糖ゼロ、電解質&ビタミン配合
  • すっきりした味で後味が軽い
  • 味はベリー、グレープ、キウイストロベリーなど(私のおススメは🍇💛)
  • ユーザーフレンドリーなボトルキャップの設計で非常に便利!
  • 片手・ワンタッチで開けられる“スポーツキャップ”式
  • 飲み口が細くて、水がドバッと出てこないため、寝たままでも飲みやすい

日本で例えると「アクエリアス ゼロ」や「味付きいろはす」に近い感覚!

その他のスポドリをご紹介

Powerade(パワーレード)

Gatoradeに似たもう1つの定番スポーツドリンクで、コカ・コーラ社が販売しています
こちらも電解質がしっかり含まれていて、特に若者に人気。

Gatoradeよりやや味が薄めでスッキリしているのが特徴です。
日本で例えると:「アクエリアス+人工着色料でアメリカン感アップ」という印象です😅

Pedialyte(ピディアライト)

Pedialyte(ピディアライト)は、子ども用に開発された医療寄りの電解質補水液
でも今では大人用も展開されており、病院や薬局でも一般的に購入可能です。

  • 胃腸炎、下痢、嘔吐、熱中症の際に推奨される
  • 糖分が控えめで、電解質バランスに優れている
  • 一部フレーバーはかなり薬っぽい味も(笑)

日本で例えると:「経口補水液(OS-1)」に近い存在。健康意識の高いナースや高齢者にも愛用されています!

Liquid I.V.(リキッドIV)

最近人気が出てきているのがこのLiquid I.V.という電解質補給パウダー。
水に溶かして飲むタイプで、
「水1杯で2〜3倍の水分吸収をサポート」とうたわれています。

日本で例えると:ポカリ粉末を強化+オシャレパッケージにした感じ


ミルクの種類が多すぎる件

日本の「牛乳」ってせいぜい低脂肪か普通のか、くらいですよね。でもアメリカでは病院でも「スタバか?!」ってくらい牛乳の種類を聞かれます。

  • Whole milk(全乳)
  • 2% milk(定番。私含め、多くの人が2%をチョイス)
  • 1% milk
  • Skim milk(無脂肪)
  • Oat milk(オーツミルク)
  • Almond milk(アーモンドミルク)
  • Lactaid milk(乳糖不耐症の人向けのミルク)
  • Chocolate milk(チョコレートミルク)

…とにかく種類が多い!
朝食のオーダーを患者さんの代わりに行う時など、ミルクの種類を聞き忘れて「あ、ミルクの種類聞かなきゃ!!」とステーションから患者さんの部屋に逆走することが多々あります笑

「2%ミルク」って何が2%なの?

アメリカのスーパーや病院でよく見かける「2% Milk(2パーセント・ミルク)」。

この「2%」とは、乳脂肪分(Milk Fat)の割合を指しています。
つまり、「この牛乳には乳脂肪が2%含まれていますよ」という意味なんです。

日本の牛乳と比較すると?

日本では、牛乳の種類を「成分無調整」「低脂肪」「無脂肪」などで表現しますが、それぞれの脂肪分の目安は以下の通り:

表示乳脂肪分アメリカの分類との比較
成分無調整牛乳約3.6〜3.8%Whole milkに近い
低脂肪牛乳約1.0〜1.8%1% milk や Skim milk に近い
2%ミルクそのまま2.0%日本にはピッタリ相当品がないが、「低脂肪よりコクがあり、全乳より軽い」という中間的ポジション

2%ミルクの立ち位置

アメリカではこの「2%ミルク」が最もポピュラーで、「脂肪を気にするけど、スキムミルクは水っぽすぎる!」という人にぴったりの選択肢。

  • 全乳(Whole Milk)よりカロリー控えめ
  • でもスキムより味もコクもある

なので、ミニキッチンの冷蔵庫や配膳トレイでも2% Milkを一番見かけます。


ナースの会話に必ず出てくる「BUBBL’R(バブラー)」

これ、完全にナースの間での流行ドリンク。バブラーっていう、カフェイン入りのフレーバー炭酸飲料なんですが、健康志向な感じで人気です。ゼロカロリーでカフェイン入りなので、我が家でも必ず冷蔵庫にストックしています。

「今日バブラー何味だった?」
「新味出たんだって!試した?!どうだった?!」
なんて会話、3日に1回は聞きます(笑)

アメリカ人って本当、カフェイン・珈琲・エナドリの話をよくします。バブラーか近所の珈琲屋さんのカスタマイズドリンクの話を振れば皆その話題に乗っかるくらい、ドリンクの話を好みます。

※BUBBL’RはWI州Water town発祥のドリンクなので、もしかしたらMid Westあるあるなのかもしれません。NYやCAにお住まいの方はあまり馴染みがないかも?


おわりに

いかがでしたか?飲み物一つでも知らないことが詰まっていますよね!
こんなに飲み物の種類が多いのも、「個人の自由や希望に寄り添う」ことがアメリカ生活のベースにあるからなのかな~と実感しました。

日本では馴染みのないものも多いので、この記事が皆さんの力になれたら嬉しいです😊

では、次の記事でお会いしましょう♪

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